auひかりはどこの回線を使っている?実はKDDIとNTT2種類の回線を使い分けています

auひかりはどこの回線を使っている?実はKDDIとNTT2種類の回線を使い分けています

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auひかりってどこの回線を使っているの?

そう疑問に思ったことはありませんか。

実は、auひかりはエリアによって、KDDIとNTTの2種類の回線を使い分けているんです。

そもそも、日本の光回線サービスは、利用している回線網によって大きく2種類に分けられます。

NTTが全国に張り巡らせた光ファイバー網を利用しているフレッツ光&光コラボレーションの『NTT組』と、独自に張り巡らせた光ファイバー網を利用している『独自回線組』です。

NTT回線組独自回線組
フレッツ光
ソフトバンク光
ドコモ光
楽天ひかり
ビックローブ光
GMOとくとくBB光
おてがる光
auひかり
NURO光
コミュファ光
eo光
MEGA EGG
ピカラ光
BBIQ

auひかりは独自回線組に分けられます。

しかし、auひかりはその中でも、KDDIとNTTの2種類の回線をエリアによって使い分けている、ちょっと特殊な光回線サービスなのです。

この記事では、auひかりが利用する2種類の回線の特徴やエリア、自宅がどちらのエリアか確認する方法などを詳しく解説します。

auひかりの申し込みを検討している方は、ぜひ参考にご覧ください。

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目次

auひかりはエリアによって2種類の回線を使い分けている

auひかりは、エリアによって2種類の光回線を使い分けています。

それぞれ、どのエリアを受け持っているのかを解説します。

1. KDDI自前の光ファイバー網

KDDI 自社回線エリア

auひかりの運営会社であるKDDIが、自社で所有している光ファイバー網です。

自前と借り物の回線がある場合、『自社回線で届かないところを借り物の回線でカバーしているのかな?』と考えるのが自然かもしれませんが、auひかりに関しては逆です。

実は、auひかりの自社回線エリアはとても狭く、関東の1都3県のみで提供されています。

auひかり 主な自社回線エリア

関東エリア:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県

2. NTT東西から借りているダークファイバー網

NTT回線エリア

もう一つは、NTTから借りているダークファイバー網です。

『ダークファイバー (Dark fiber)』とは、NTT東西が全国に張り巡らせている光ファイバー網のうち、普段使われていない予備回線を指します。

auひかりは、このダークファイバーを借り受け、独自の設備・運用でサービスを提供しているんです。

auひかり 主なNTT回線エリア

北海道エリア:北海道
東北エリア:青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島
甲信エリア:山梨・新潟
関東エリア:茨城・栃木・群馬
北陸エリア:富山県・石川県・福井県
中国エリア:鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県
四国エリア:徳島県・香川県・愛媛県・高知県
九州エリア:福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県

このように、auひかりは首都圏を除くほとんどのエリアを、NTTのダークファイバー網を使ってカバーしています。

また、独自回線がメインの首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)内でも、地域によってはNTT回線を使っているところもあります。

auひかりはNTT回線を使っていても光コラボレーション・サービスではない

auひかりは、NTT東西から光回線を借りてサービスを提供していますが、『光コラボレーション・サービス』ではありません。

光コラボレーション・サービスとは

プロバイダや携帯事業者がNTT東西の光回線網を借り受け、自社のサービスとセットにして販売する光回線サービスのこと。

有名どころだと、ドコモ光、ソフトバンク光、楽天ひかりなどが光コラボレーション・サービスです。

フレッツ光と光コラボレーションの違い

NTTは、フレッツ光という自社のインターネットサービスを運営する一方で、光回線の卸売事業も行っています。

フレッツ光で利用している光回線を、他の事業者にもシェアしているのです。

インターネット通信事業に参入したい事業者にとって、自社で光回線網を張り巡らせるのは非常に効率が悪く、時間もかかります。

そこで、多くの事業者はNTT東西から光回線を借りてサービスを提供しています。

実は、日本国内の光回線サービスのほとんどは、NTT東西の回線網で提供されているんです。

光コラボレーションのシェア 円グラフ MM総研

では、NTTの回線を使っているauひかりも光コラボレーションなのかというと、そうではありません

auひかりが借りているのは、フレッツ光や光コラボレーションが普段利用していない予備回線の『ダークファイバー』だからです。

また、光コラボレーションは回線だけでなく、その周りの設備や運用などもNTTが行っています。

一方、auひかりは回線はNTT東西から借りていますが、設備や運用はKDDIが独自に行っています。

KDDI回線もNTT回線も料金や最大通信速度は同じ

料金・速度・キャンペーンは変わらない

auひかりは、導入するエリアによってKDDI自前回線になるか、NTT東西のダークファイバーになるかが決まります

そのため、自分で選ぶことはできませんが、それを不安に思う必要はありません。

この2つの回線には、ほとんど差がないからです。

1. 初期費用や月額料金は変わらない

auひかりは、KDDI回線とNTT回線のどちらを利用しても、初期費用や月額料金は変わりません

『自社回線じゃないから割高になる』ということはありませんので、ご安心ください。

\ auひかりの料金概要 /

スクロールできます
ホームマンション
月額料金1年目:5,610円
2年目:5,500円
3年目以降:5,390円
※ずっとギガ得プランの場合
4,180円
※タイプV16の場合
開通工事費実質無料実質無料

2. 最大通信速度も変わらない

auひかりの一般的なプランの最大通信速度は、KDDI自前回線・NTT回線どちらも1Gbpsです。

使用している回線によって速度が変わることはありません。

参考までに、下表はYouTubeが公式に発表している解像度ごとの推奨速度です。

\【YouTube】推奨される持続的な速度/

動画の解像度速度
4K20Mbps
HD 1080p5Mbps
HD 720p2.5Mbps
SD 480p1.1Mbps
SD 360p0.7Mbps

ご覧の通り、高画質サイズのHD 1080pでは5Mbps、4K動画でも20Mbpsあれば快適に視聴できます。

つまり、auひかりの最大1Gbpsは十分すぎる速度と言えるでしょう。

また、auひかりは回線混雑を避ける通信規格『IPv4/IPv6デュアルスタック方式』を導入しているため、どちらの回線エリアでも快適なインターネットが利用可能です。

他の光回線でも似たような仕組みを導入しているところは多いですが、中には専用機器を有料でレンタルしたり、別途オプションの申し込みが必要なところもあります。

一方、auひかりのIPv4/IPv6デュアルスタック方式は標準搭載です。

契約者全員が最初からこの方式で通信できるため、auひかりの速度の評判は非常に良いんです!

3. 適用できるキャンペーンも変わらない

auひかりには、魅力的な公式キャンペーンが多数用意されています。

もちろん、これらは全てKDDI自前回線・NTT回線どちらでも適用可能です。

NTT回線は5ギガ・10ギガの超高速サービスが利用できない

5ギガ・10ギガ NTT回線は利用不可

ほとんど気にする必要が無いauひかりの回線の違いですが、唯一NTT回線側のデメリットと言えるのが『超高速サービス』の申し込みができない点です。

auひかりのホームタイプは、最大通信速度が5ギガ・10ギガの超高速サービスを提供しています。

一般的な光回線の最大通信速度は1ギガですので、その5倍と10倍……とんでもないスピードです!

ただし、申し込めるエリアはかなり限定されています

auひかり ホーム5ギガ・10ギガの対象地域

東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の1部エリア

また、上記の都県内であっても、NTT回線エリアでは申し込みできないんです。

なお、普通にインターネットを利用する範囲内であれば、最大1ギガのプランでも十分高速です。

5ギガ・10ギガの超高速サービスは、動画編集やオンラインゲーマーなど、常に大容量ファイルを扱う方や、非常に高速な速度が必要な方向けのサービスと考えましょう。

自宅がどちらの回線エリアか確認する方法

戸建てにお住まいの場合、自宅がKDDIの自社回線エリアか、NTTのダークファイバーエリアかは、auひかり公式サイトのエリア検索で簡単に確認できます。

\ auひかり公式サイト /

上記ページにアクセスし、住宅タイプや郵便番号を入力して進めていくと、auひかりが契約可能かどうか結果が表示されます。

その結果画面の表示で、どちらの回線エリアか判断可能です。

  • auひかり ホーム:KDDIの自社回線エリア
  • auひかり ホーム(S):NTTのダークファイバーエリア
ホーム(S)の表示例
ホーム(S)の表示例

ちなみに、(S)は回線をシェアしているという意味の『shared access (シェアドアクセス)』の頭文字です。

auひかりはなぜ2種類の回線を持っているのか

auひかりの歴史

auひかりは、なぜKDDIの自社回線とNTT回線の2種類を使い分けているのでしょうか?

そこには、複雑な歴史的経緯があります。

順を追って説明します。

1. KDDI光プラスの苦戦

KDDIは、2003年1月から主要都市を中心に『光プラス』というインターネットサービスを提供していました。

しかし、競合相手であるNTTのフレッツ光に歯が立たず、しかも回線自体もそのNTTの光ファイバーを借りているという状態だったため、対抗の意義を見失いかけていたんです。

2. TEPCO光の事業縮小

同じころ、東京電力は自社の光ファイバー網を利用したインターネットサービス『TEPCO光』を東京都の一部地域で提供していました。

しかし、グループ内の通信事業の失敗などが重なり、TEPCO光は縮小されることになりました。

3. 光プラスとTEPCO光の統合

いまいち伸び悩むKDDIの光プラスと、縮小を決めた東京電力のTEPCO光。

それぞれの利害が一致し、2005年10月、両社は通信事業の統合化を発表します。

東京電力は、自社の光ファイバー網とTEPCO光をKDDIに譲渡することで、通信事業から撤退。

KDDIは、東京電力から譲り受けた光ファイバー網を活用し、関東地方で『ひかりone』の運用を開始しました。

4. 2種類の回線体制の誕生

ひかりoneのエリア拡大にあたり、TEPCO光が対応していなかった地域では、従来のNTT回線が利用されることになりました。

これにより、KDDI回線とNTT回線を併用した体制が誕生します。

そして、ひかりoneは、2010年1月1日よりサービス名称を『auひかり』に変更

こうして、auひかりは2種類の回線を持つ特殊な光回線となったのです。

auひかりはなぜ東海地方や近畿地方に提供外エリアがあるのか

auひかりの提供エリアマップ

auひかりは、日本全国に張り巡らされているNTTの光ファイバー網を利用していますが、一部地域ではサービスを提供していません

なぜでしょうか?

\auひかりの提供エリア外/

東海エリア愛知県、静岡県、岐阜県、三重県
関西エリア大阪府、京都府、滋賀県、
奈良県、兵庫県、和歌山県
沖縄エリア沖縄県

これは、auひかりの運営会社であるKDDIが、PNJグループ(電力系通信事業者)の幹事会社となっていることが関係しています。

東海地方と近畿地方には、それぞれ電力系通信事業者が運営する光回線サービスが存在します。

  • 東海地方:コミュファ光 (中部テレコミュニケーション株式会社)
  • 近畿地方:eo光 (株式会社オプテージ)

auひかりがこのエリアに進出すると競合となってしまうため、コミュファ光とeo光に任せているというわけです。

なお、東海・関西エリアでauひかりが提供不可となっているのはホームタイプのみで、マンションタイプに関しては、設備が導入されている集合住宅であれば契約可能です。

沖縄県では、KDDIの連結子会社である沖縄セルラー電話株式会社が『auひかりちゅら』という光回線サービスを提供しています。

そのため、auひかりはホームタイプ・マンションタイプとも提供されていません。

まとめ

auひかりが利用している2種類の回線の特徴やエリアなどを紹介しました。

今記事のまとめです。

auひかりは、エリアによってKDDIとNTTの2種類の回線を使い分けています。

  • KDDI自前の光ファイバー網
  • NTT東西から借りているダークファイバー網

自社回線の提供エリアは、首都圏の1都3県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)のみ。

つまり、ほとんどの地域をNTTのダークファイバー網でカバーしています。

自宅がどちらの回線エリアに入っているかは、auひかりの公式エリア検索で確認可能です。

なお、どちらの回線になっても、料金や速度、適用できるキャンペーンは変わりません

全国で快適なインターネットが楽しめるので、ご安心ください。

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この記事を書いた人

光回線とホームルーターの代理店に勤務している経験と知識を生かして、ネット回線の情報発信を行っています。
個人的には格安SIMやガジェットにも興味津々!
ネット回線系の料金体系やキャンペーンはなぜか難解なものが多いので、出来るだけ分かりやすく解説できるように気を付けています。

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